上級会員になるために飛行機に乗り続ける「マイル修行」。実際にどれだけ乗れば資格が得られるのか、わかりにくいと感じていませんか?
JALは2024年からステイタス制度を見直し、JALグローバルクラブの入会条件が「生涯実績のLife Statusポイント」に変わりました。ANAは飛行機の利用だけでなく、日常のサービス利用を組み合わせてステイタスを獲得するルートを用意しています。
この記事では、JALとANAの公式情報にもとづいて、上級会員になるための条件と受けられる優待サービスを整理します。
- JALグローバルクラブの入会資格は「1,500 Life Statusポイント以上」と対象のJALカード保有
- JMB FLY ON プログラムは廃止されておらず、Life Statusプログラムと並存している
- ANAのステイタス獲得には「飛行機利用のみ」と「飛行機+ライフソリューションサービス」の2ルートがある
- ANAスーパーフライヤーズカードは2028年4月にリニューアル予定だが、ANAが「見直しを検討」と告知しており未確定
- ANAのアップグレードポイントは2026年度の提供をもって終了する
- マイル修行とは
- マイル修行や修行僧の意味
- 基準はポイントか回数か
- JALグローバルクラブの概要
- 三つの入会条件
- JALカードの種類と年会費
- FLY ON プログラムとワンワールドのステイタス
- JALグローバルクラブの主なサービス内容
- マイレージやラウンジのサービス
- チェックインや手荷物のサービス
- 提携企業での割引や優待
- ANA プレミアムメンバーとスーパーフライヤーズ会員の概要
- ステイタス獲得のルートは2種類ある
- ランクごとに必要な年間プレミアムポイント数は
- ANAスーパーフライヤーズカードの種類と特徴
- ANA スーパーフライヤーズ会員の主なサービス内容
- サービスデスク利用や予約時の優待
- チェックイン時の優待やラウンジ利用
- ポイントやマイルの特典
- まとめ|マイル修行は公式の用語で条件を確認するのが近道
マイル修行とは
航空会社では航空機を利用すると、距離や運賃に応じて「マイル」が貯まります。近年よく耳にする「マイル修行」や「修行僧」にはどんな意味があるのでしょうか?
マイル修行や修行僧の意味
各航空会社には、搭乗実績に応じて会員のランクが上がっていくステイタス制度があります。上級会員になると、多くのメリットが享受できると人気です。
「マイル修行」とは、「上級会員になるために、航空機を頻繁に利用する行為」を指す言葉です。目的は、観光や旅を楽しむことではなく「ステイタスを獲得すること」にあります。
短期間に多回数または長距離の飛行をすると、経済的にも心身的にも負担が伴います。そのため「修行」という言葉が用いられています。マイル修行をする人を「修行僧」や「修行尼」と呼ぶこともしばしばです。
ただし、「修行」はJALやANAの公式用語ではありません。制度の名称は、JALが「JMB FLY ON プログラム」と「JAL Life Status プログラム」、ANAが「プレミアムメンバーサービス」です。手続きや条件を調べるときは、公式の用語で確認しましょう。
基準はポイントか回数か
修行僧は1ポイントでも多く獲得するため、あえて遠回りの航路を選んだり短距離の航路を何度も往復したりするケースが少なくありません。ランクアップの基準は「ポイントを稼ぐ」か「回数を稼ぐか」のどちらかです。
ここで数えるのは、特典に交換できる「マイル」とは別のポイントです。JALは「FLY ON ポイント」、ANAは「プレミアムポイント」という独自の指標を使っており、いずれもフライトの距離・運賃・予約クラスによって変動します。
仕事の事情で海外に頻繁に行けない人は、国内を日帰り往復して回数を稼ぐ傾向です。逆に時間に余裕がある人は、閑散期に海外路線で距離を稼ぎます。
JALグローバルクラブの概要
「JAL(日本航空)」には「JALグローバルクラブ(JGC)」という会員組織があります。2024年に始まった「JAL Life Status プログラム」によって、入会条件が生涯実績ベースに変わりました。
三つの入会条件
JALは、JALグローバルクラブの入会資格として次の3つを挙げています。
JAL Life Status プログラムで、1,500 Life Status ポイント以上を獲得されていること
JALグローバルクラブ JALカードのCLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード、プラチナ、プラチナ Proのいずれかを保有されていること
JALグローバルクラブ規約およびJALグローバルクラブ会員特約を遵守いただけること
「Life Status ポイント(LSP)」は、JALグループのサービス利用に応じて積算される生涯実績ポイントです。マイルやFLY ON ポイントとは別に積算され、JALマイレージバンクを退会しない限り有効期限はありません。
搭乗で貯める場合、JALグループ国内線は1搭乗で5ポイント、JAL国際線は1,000区間マイルごとに5ポイントです。JALカード、JAL Pay、JAL NEOBANK、JALでんき、ジャルパックなど、フライト以外の対象サービスでも積算されます。
なお、本会員のLife Status ポイントが1,500ポイント以上あれば、生計を同一にする配偶者・両親・18歳以上の子は、自身のポイント数にかかわらず家族会員として入会できます。
JALカードの種類と年会費
入会条件のひとつが「JALグローバルクラブ JALカードの保有」です。クラブに入会して年会費を支払ってカードを保有し続ける限り、前年の搭乗実績にかかわらず資格が自動更新されます。逆にJALカードを退会するとJALグローバルクラブも自動的に退会となります。
対象カードは「CLUB-Aカード」「CLUB-Aゴールドカード」「JALダイナースカード」「プラチナ」「プラチナ Pro」の5種類です。いずれもクレジット機能付きのため、申し込みには所定の審査があります。
年会費は提携カード会社とランクによって異なります。JAL・Visaカード、JAL・Mastercard®、JAL・JCBカードなどの場合、JGC CLUB-Aカードが1万1000円(税込)、JGC CLUB-Aゴールドカードが1万7600円(税込)(JALカードSuicaは2万900円)です。
上位ランクでは、JGCプラチナが3万4100円(税込)、JAL・JCBカードのJGCプラチナ Proが7万7000円(税込)、JGC JALダイナースカードが3万4100円(税込)となっています。
FLY ON プログラムとワンワールドのステイタス
JALには、生涯実績の「JAL Life Status プログラム」とは別に、毎年1月〜12月の搭乗実績で決まる「JMB FLY ON プログラム」も並存しています。Life Statusプログラムが始まったあともFLY ON プログラムは廃止されていません。
FLY ON ポイントは、フライトマイルをもとに自動換算されます。換算率は日本国内線が2倍、JAL便の日本発着アジア・オセアニア線とウラジオストク線が1.5倍、それ以外の国際線が1倍で、運賃に応じて最大400ポイントの搭乗ボーナスが加算されます。
サービスステイタスの基準は次のとおりです。
| ステイタス | 必要なFLY ON ポイント/搭乗回数 |
| JMBクリスタル | 30,000FOP(うちJALグループ便15,000)以上、または30回(うち15回)以上かつ10,000FOP以上 |
| JMBサファイア | 50,000FOP(うちJALグループ便25,000)以上、または50回(うち25回)以上かつ15,000FOP以上 |
| JGCプレミア(JGC会員のみ) | 80,000FOP(うちJALグループ便40,000)以上、または80回(うち40回)以上かつ25,000FOP以上 |
| JMBダイヤモンド | 100,000FOP(うちJALグループ便50,000)以上、または120回(うち60回)以上かつ35,000FOP以上 |
JALは「ワンワールド アライアンス」に加盟しており、FLY ON プログラムのステイタスに応じてワンワールド共通のエリートステイタスが提供されます。ダイヤモンドとJGCプレミアがエメラルド、サファイアがサファイア、クリスタルがルビーです。
ただしJALグローバルクラブ会員でクリスタルを獲得した場合は、ワンワールドサファイアが提供されます。ワンワールドサファイアは、ビジネスクラス相当のラウンジや優先チェックインが利用できるステイタスです。
JALグローバルクラブの主なサービス内容
JALグローバルクラブに入会した人が受けられる主なサービスを紹介します。搭乗時のサービスはもちろん、提携企業の優待や割引も用意されています。
マイレージやラウンジのサービス
クラブの会員になると、初回搭乗ボーナスマイルとして年3,000マイルが付与されるのが大きなメリットです。
対象便に搭乗するとご搭乗ごとのボーナスマイルが+35%加算され、マイルが貯まりやすくなります。
各空港では「ステイタスカード」か「JALアプリの会員情報画面」「JALグローバルクラブカード」のいずれかを提示すると、会員専用の空港ラウンジが利用できるのもメリットです。
会員ランク別の利用基準は、公式サイトを確認しましょう。なお、会員ステイタスはJALアプリで表示できるため、ステイタスカードの発行は希望者のみの対応がとられています。
Life Status ポイントが貯まってStar グレードが上がると、さらに特典が増えます。JALグローバルクラブは「JGC Three Star」から「JGC Six Star」まであり、上位グレードではマイルの有効期限延長(60ヶ月または無期限)や家族へのマイル継承といった特典が用意されています。
ラウンジサービス ご利用基準(ラウンジサービス) - JAL国内線
チェックインや手荷物のサービス
クラブ会員になると「会員専用予約デスク」や専用のチェックインサービスが利用できます。
予約デスクでは、ご予約時の優先キャンセル待ちや前方座席指定サービスが利用できます。空港でも優先空席待ち、JALグローバルクラブ エントランス、優先搭乗といったサービスが用意されています。
「受託手荷物無料許容量」が、通常よりアップするのも大きなメリットです。JALはJALグループ国内線で「通常プラス20kg以内」、JAL国際線で「通常プラス1個(1個あたり32kg以内)」と案内しています。
到着空港で優先的に手荷物を受け取れる「プライオリティバッゲージサービス」も利用できます。いずれも会員本人のみが対象で、チェックイン時にJGCカードの提示が必要です。
提携企業での割引や優待
クラブ会員が享受できるサービスは、空の旅に限ったことではありません。JALの提携企業では、会員向けの割引や特典を用意しています。
Star グレードごとに内容が異なり、ホテル・エンターテインメント・ライフスタイルの各カテゴリーでパートナー企業特典が設定されています。
グレードが上がるほど利用できる特典が増える仕組みのため、内容は公式サイトの「Star グレード特典一覧」で確認しましょう。
ANA プレミアムメンバーとスーパーフライヤーズ会員の概要
「ANA(全日本空輸)」では、1年間の利用実績に応じて「ブロンズサービス」「プラチナサービス」「ダイヤモンドサービス」の3つのステイタスが付与されます。
このうち「ダイヤモンドサービス」メンバーと「プラチナサービス」メンバーが「ANAスーパーフライヤーズカード」に申し込めます。ステイタスの詳細と会員になる方法を解説します。
いつもの空の旅に 新しい感動を | プレミアムメンバーサービス | ANAマイレージクラブ
ステイタス獲得のルートは2種類ある
ANAは「プレミアムステイタスを獲得する方法は2種類ございます」として、次の2ルートを案内しています。
飛行機利用のみでステイタスを獲得する方法
飛行機利用と日常のお買い物などを併用してステイタスを獲得する方法
「プレミアムポイント」は、マイルとは別に搭乗ごとに算出されるポイントです。ANAは計算式を「区間基本マイレージ × 予約クラス・運賃種別ごとの積算率 × 路線倍率 + 搭乗ポイント」と示しており、対象はANAグループ運航便・スター アライアンス・スター アライアンス コネクティングパートナー運航便の搭乗分です。
「ライフソリューションサービス」は、ANA Mall、ANAでんき、ANAトラベラーズなど航空利用以外のサービスの総称です。併用ルートでは、条件1(プレミアムポイント)、条件2(ライフソリューションサービス利用数)、条件3(ANAカード・ANA Pay決済額の総額)の3つを全て達成する必要があります。
ブロンズは15,000ポイント・4サービス以上・300万円、プラチナは30,000ポイント・7サービス以上・400万円、ダイヤモンドは50,000ポイント・7サービス以上・500万円(または80,000ポイント・7サービス以上・400万円)です。条件1はANAグループ運航便ご利用分のみが集計対象になります。
なお、ANAは「ライフソリューションサービス利用のステイタス獲得では、プレミアムメンバー事前サービスは対象外です」と明記しています。翌年3月末までの先取りサービスは、飛行機利用のみで条件を達成した場合の特典です。
最上位の「ダイヤモンドサービス」の上には、ボーナスステージとして「ダイヤモンドサービス+More」があり、150,000ポイント・7サービス以上・600万円が条件です。
ランクごとに必要な年間プレミアムポイント数は
飛行機利用のみでステイタスを獲得する場合の条件は、次のとおりです。
| ステイタス | 年間プレミアムポイント | うちANAグループ運航便ご利用分 |
| ブロンズサービス | 30,000 | 15,000 |
| プラチナサービス | 50,000 | 25,000 |
| ダイヤモンドサービス | 100,000 | 50,000 |
ここに例外があります。ANAは「ANAゴールドカード、ANAカード プレミアムをお持ちのお客様は、年間プレミアムポイントが30,000ポイント以上あれば、年間ANAグループ運航便ご利用分のプレミアムポイントが15,000ポイントに満たない場合でも、『ブロンズサービス』メンバーのステイタスを獲得できます」と案内しています。
スター アライアンス加盟航空会社の便を中心に乗る人にとっては、この条件が効いてきます。
前年1〜12月の実績で翌年度のステイタスが決定し、ポイントはリセットされたうえで再スタートです。獲得したステイタスのサービスは、翌年度4月から1年間利用できます。
ANAスーパーフライヤーズカードの種類と特徴
「ダイヤモンドサービス」メンバーまたは「プラチナサービス」メンバーになると、クレジット機能付き・年会費有料の「ANAスーパーフライヤーズカード」に申し込めます。ANAグループ運航便の搭乗で100万ライフタイムマイルに到達した場合も、ステイタスを問わず申し込めます。
カードは計8種類から選べます。年会費(本会員・税込)は、一般カードが1万1275円、ANAスーパーフライヤーズ ゴールドカードが1万6500円、ANAダイナース スーパーフライヤーズカードとANAアメリカン・エキスプレス®・スーパーフライヤーズ・ゴールド・カードが3万4100円です。
プレミアム系はさらに高く、ANA Visaプラチナ スーパーフライヤーズ プレミアムカードが9万6800円、ANA JCBスーパーフライヤーズカード プレミアムが7万7000円、ANAダイナーススーパーフライヤーズ プレミアムカードが19万8000円です。
フライトボーナスマイル積算率は、一般カードが35%、ゴールド系が40%、プレミアム系が50%です。付帯保険は、一般カードのみ「国内旅行傷害保険」が付帯しません。
「ANA JCBスーパーフライヤーズカード プレミアム」は本会員の年会費が7万7000円と高めですが、家族会員の年会費が4400円(税込)と抑えられているのが特徴です。
なお、ANAは2028年4月にスーパーフライヤーズカードのサービスリニューアルを予定しており、年間決済額に応じて「SFC PLUS」「SFC LITE」の2区分に分ける案を公表しています。ただしANAは「現在、改定内容について、見直しを検討しています」「制度改定の詳細につきましては、2026年9月末までにあらためてご案内いたします」としており、内容は確定していません。
ANA スーパーフライヤーズ会員の主なサービス内容
ANAスーパーフライヤーズ会員になると、予約時や搭乗時でさまざまな優遇を受けられます。
サービスデスク利用や予約時の優待
ANAスーパーフライヤーズ会員は、「プレミアムメンバー専用サービスデスク」を利用できます。ANAは「ご予約や各種サービスのご相談は、プレミアムメンバー専用デスクへ」と案内しています。
予約時には、国内線座席指定の優先、ご予約時の空席待ちの優先、特典航空券・アップグレード特典の優先といったサービスが用意されています。
座席クラスのアップグレードにも対応しており、国内線はプレミアムクラス、国際線はビジネスクラス・ファーストクラスへのアップグレードが可能です。
チェックイン時の優待やラウンジ利用
搭乗時に空港の一般のチェックインカウンターは混雑することがありますが、会員は「優先チェックインカウンター」が利用できるのがメリットです。ANAは「専用カウンターでの優先チェックインや優先搭乗。また、手荷物の優先受け取りで、空港での移動をストレスフリーに」と説明しています。
このほか、手荷物許容量の優待、専用保安検査場の利用、空港での空席待ちの優先取り扱いも用意されています。
チェックイン後は、ANA国内各空港のラウンジのほか、「スター アライアンス・ゴールド」メンバーとしてスター アライアンス加盟航空会社のラウンジが利用できます。
なお、羽田空港駐車場の優先予約サービスは2026年9月30日をもって終了する予定です。
ポイントやマイルの特典
ブロンズ・プラチナ・ダイヤモンドのプレミアムメンバーには「アップグレードポイント」が付与されてきました。前年1〜12月のANAグループ運航便のプレミアムポイント数に応じて翌年度に進呈されるもので、スーパーフライヤーズ本会員(家族会員を除く)にはさらに一律4ポイントが上乗せされます。
ただし、アップグレードポイントは2026年度のご提供をもって終了します。ANAは2025年10月22日にこれを告知しており、終了後も座席クラスのアップグレードとラウンジの利用はマイルで引き続き利用できるとしています。国内線のマイルによるアップグレード特典は、2026年5月19日搭乗分から始まりました。
このほか、通常のフライトマイルとは別に「フライトボーナスマイル」が加算されるのにも注目です。積算率は所持するカードやステイタスによって変わります。
また、スーパーフライヤーズ本会員は、ライフソリューションサービスのボーナスマイル積算率が200%になり、マイルからANA SKY コインへの交換も特別倍率が適用されます。
まとめ|マイル修行は公式の用語で条件を確認するのが近道
JALとANAはいずれも、多頻度の利用者に対して特別なステイタスを設けています。獲得条件を達成すると一般会員にはない割引や特典が得られるため、「マイル修行」にチャレンジする人は少なくありません。
JALグローバルクラブは「1,500 Life Status ポイント以上」と「対象のJALカード保有」が入会条件で、カードを保有し続ける限り資格が自動更新されます。ANAのスーパーフライヤーズカードも、ダイヤモンドまたはプラチナのステイタス獲得(もしくは100万ライフタイムマイル到達)が入り口です。
ただしANAは2028年4月のリニューアルについて見直しを検討中で、2026年9月末までにあらためて案内するとしています。アップグレードポイントも2026年度で終了します。挑戦する前に、必ず公式サイトで最新の条件を確認しましょう。
ANAやJALのマイルはポイントサイトで貯まったポイントをドットマネー経由で交換することでお得に貯めることができます。さらに今ならドットマネーおすすめのポイントサイトで新規会員登録キャンペーンを開催中です。