楽天Edyと楽天Payは名前が似ていますが、支払いのしくみもポイントの付き方も別のサービスです。楽天Payの残高は「楽天ペイ残高」(電子マネー「楽天キャッシュ」の総称)で、スマホで楽天Edyを始めるときの窓口も楽天ペイアプリです。
この記事では、2つの違いと現在の使い方、どちらを選ぶと自分に合うのかを公式情報にもとづいて整理します。
- 楽天Edyは事前にチャージした残高で払う前払い式、楽天Payはコード表示やQR読み取りで支払うスマホ決済
- 楽天Payは支払い元を楽天ペイ残高・クレジットカード・楽天ポイント・楽天銀行口座から選べる
- 期間限定ポイントは楽天Payならそのまま支払いに使えるが、楽天Edyへは交換できない
- 楽天Payの還元率は楽天ペイ残高でのお支払いが1.0%〜1.5%、楽天カード・楽天ポイント・楽天銀行口座払いが1.0%
- 楽天Edyの加盟店は全国162万カ所以上(2026年5月1日現在)で、スマホで支払えるのはおサイフケータイ搭載のAndroid端末(iPhoneは楽天Edyカードが必要)
なにが違うの?楽天Edyと楽天Pay
楽天のキャッシュレス決済手段として使われているのが、「楽天Edy」と「楽天Pay」です。両者は支払い方法・使える店舗・ポイントの付き方において、いくつかの相違点があります。
支払い方法が違う
楽天Edyは、事前にチャージしておいた残高の範囲内で支払いを行う「前払い式」の電子マネーです。事前チャージが前提で、残高がなければ決済はできません。チャージ方法は現金・クレジットカード・楽天ペイ残高/楽天ポイント・銀行口座(おサイフケータイのみ)などから、使っている楽天Edyの形態に応じて選びます。
楽天Payは、スマホで使える「スマホ決済手段」の一つです。事前に専用アプリをインストールしておき、決済時は「コード表示」や「QR読み取り」で支払います。
支払い元は、事前チャージした「楽天ペイ残高」、登録したクレジットカード(楽天カード・Visa・Mastercard®・JCB・American Express®)、「楽天ポイント」、「楽天銀行口座」から選べるのが特徴です。
なお楽天Payでは、オンライン電子マネー「楽天キャッシュ」残高の総称が「楽天ペイ残高」に変更されました。楽天ペイアプリでは2026年5月18日から新しい総称に切り替わり、楽天グループの各種サービスでも順次変更されます。あわせて、これまで「チャージ払い」と表記されていた楽天ペイ残高でのコード・QR・セルフ払いは「楽天ペイ残高でお支払い」に表記が統一されます。電子マネーとしての「楽天キャッシュ」の名称や利用規約、機能そのものは変わりません。
期間限定ポイントが使えるかどうかも
楽天では、楽天グループのサービスを利用したり、加盟店で買い物をしたりすると「楽天ポイント」が貯まります。普段の買い物では「通常ポイント」が付与されますが、キャンペーンでは個々に有効期限が設定された「期間限定ポイント」が付与される仕組みです。
楽天Edyの場合、通常ポイントは「1ポイント=1円」として電子マネーにチャージできますが、期間限定ポイントは使えません。楽天PointClubは「期間限定ポイントは、他社ポイント、楽天グループサービスのポイント(楽天競馬の投票マネーチャージを除く)、楽天Edyに交換できません」と明記しています。
楽天Payでは、通常ポイントと期間限定ポイントのどちらも支払いに使えます。有効期限の異なるポイントは、期間が短いものから消費されるルールです。
店舗でポイントを使用する際は、アプリ内での利用設定が必要です。共通ポイントのように、店員に使用数を伝えてレジで操作してもらうわけではない点に注意しましょう。
ポイントの還元率が違う
楽天Edyは、チャージと支払いのそれぞれでポイントが貯まります。
・楽天カードからのチャージ:200円につき1ポイント
・Edy機能付き楽天カードでのEdy支払い:200円(税込)につき1ポイント
おサイフケータイで楽天Edyを使う場合は、「Edyでポイント」への登録により楽天Edy支払い200円(税込)につき1ポイントが貯まります。選べるポイントは楽天ポイント/ANAのマイル/ヨドバシゴールドポイント/エディオンポイント/ドットマネーの5種類で、1台につき1つのみ登録できます。
楽天Payは「ピッしてペイがいちばんおトク!楽天ポイント最大2.5%還元プログラム」(2025年7月1日開始・終了日未定)の対象です。支払い方法ごとの還元率は次のとおりです。
・楽天ペイ残高でお支払い:還元率1.0%〜1.5%
・楽天カード払い:還元率1.0%(進呈日は翌月15日前後)
・楽天ポイント払い:還元率1.0%(進呈日は翌日)
・楽天銀行口座払い:還元率1.0%(進呈日は翌日)
楽天ペイ残高でのお支払いで1.5%になるのは、カウント期間中に対象の楽天ポイントカードを2回以上提示した場合です。条件を達成していない場合、還元率は最大1.0%となります。最大2.5%は「楽天ポイントカード提示で最大1.0%」と「楽天ペイ残高でのお支払いで最大1.5%」を合わせた場合の数字で、進呈するポイント数に上限はありません。
なお楽天カード以外のクレジットカード払いは、この特典の対象外です。また楽天ペイアプリ内の楽天ポイントカード提示によるポイント利用分も対象外となります。
チャージ時のポイントについては、楽天カードから楽天ペイ残高へのチャージが2024年6月4日利用分より楽天カードのポイント進呈対象外になりました。代わりに、楽天カード公式は「楽天ペイ残高のご利用金額200円につき1ポイントを『楽天ペイ残高利用による獲得ポイント』として進呈」としています。チャージ時ではなく利用時に付く形に変わっているため、古い解説の「チャージで貯まる」という説明は現在は当てはまりません。
使える店舗数が違う
楽天Edyは、全国162万カ所以上の加盟店で利用できます(2026年5月1日現在)。
楽天Payが使える店舗数は公式に公表されていないため、数での比較はできません。ただ、近年はスマホのコード決済が普及しており、楽天Payを導入する店舗が拡大しています。
加盟店の詳細はそれぞれの公式サイトの検索機能で確認しましょう。コンビニやドラッグストア、飲食系のフランチャイズチェーン店では、楽天Edyと楽天Payの両方が使えるケースが多い傾向です。
利用するメリット
楽天Edyは「前払い式」のみですが、楽天Payはクレジットカードを支払い元にした「後払い」も選択できます。使いすぎが不安な人は楽天Edy、支払い元を使い分けたい人は楽天Payを使うのがよいでしょう。
楽天Edyは前払いで使い過ぎを防げる
楽天Edyはクレジットカードからのチャージが可能ですが、あくまでも前払いの「プリペイド式」です。残高を使い切ってしまえば、チャージをしない限り支払いは行えません。「今月は3万円まで」と自分でチャージ額を決めておけば、無駄遣いが効果的に防げるでしょう。
前払い式は、クレジットカードを持たない学生のキャッシュレス手段としてもぴったりです。クレジット機能が付いていない「Edy-楽天ポイントカード」なら、楽天Edyオフィシャルショップで330円(税込)で購入できます。
商品名:Edy-楽天ポイントカード
価格:330円(税込)
楽天:商品ページ
楽天Payは後払いで手間いらず
楽天Payは、楽天カードや楽天銀行口座から「楽天ペイ残高」に事前チャージをするほかに、登録したクレジットカードから直接支払いをする方法も選択できます。
クレジットカードを支払い元にした場合は、翌月以降にカード利用代金と一緒に請求されます。チャージの手間が省けるうえ、残高を気にせず決済ができるのがメリットです。
残高の範囲内で支払うプリペイド式と比べると、使いすぎてしまう心配があるかもしれません。しかし、楽天ペイアプリではすぐに利用履歴が確認できるため、家計のコントロールはそう難しくはないでしょう。
2つの使い方を比較
楽天Edyも楽天Payも、小銭いらずでスピーディーに支払いができるのが利点です。チャージ方法や店舗での決済方法には、若干の違いがあります。両者の使い方を比較しましょう。
楽天Edyの使い方
楽天Edyの形態は次のように整理できます。
・Edy-楽天ポイントカード
・Edy機能付き楽天カード
・おサイフケータイ搭載のAndroid端末(楽天ペイアプリで利用)
スマホで楽天Edyを始める場合、楽天Edyアプリは新規ダウンロードが停止されています。機種変更などによって新たにダウンロードすることはできません。すでに使っている人のうちAndroid版は引き続き利用できますが、iOS版の楽天Edyアプリは2026年8月末日を目処に利用できなくなる予定です。
これから始めるなら楽天ペイアプリを使います。おサイフケータイ搭載のAndroid端末なら、楽天ペイアプリでスマホをかざす支払いができ、楽天カード・楽天ポイント・楽天ペイ残高からチャージできます。ブラウザでおサイフケータイの楽天Edyを利用するサービスは2025年10月14日に終了しています。
iPhoneでは、楽天Edyカードの残高・利用履歴の確認とクレジットカードなどからのチャージができます。iPhone単体では楽天Edyの支払いはできず、楽天Edyカードが必要です。
オートチャージは、おサイフケータイ機能とEdy機能付き楽天カードで設定できます。楽天EdyアプリとのオートチャージはEdyアプリと楽天ペイアプリで同時設定できず、先に設定した方が自動的に解除される点に注意しましょう。
楽天Edyで決済するときは、レジで「楽天Edyでお願いします」と伝え、端末にカードまたはスマホをかざします。「シャリーン」という音がすれば決済は完了です。
楽天Payの使い方
楽天Payは、実店舗での「スマホ決済」と、一部のオンラインショップの「ネット決済」に対応しています。実店舗で使う場合は、楽天ペイアプリで支払い元(楽天ペイ残高・クレジットカード・楽天ポイント・楽天銀行口座)を設定しておきます。
店舗では店員に「楽天Payで支払います」と伝え、「コード表示」の画面を提示しましょう。店舗によっては、自分でお店のQRコードを読み取る「QR読み取り」や、自分で金額を入力する「セルフ払い」を採用しているところもあります。
一部のオンラインショップでは、楽天IDとパスワードを入力するだけで「ネット決済」も可能です。ネットの購入手続き画面で、「楽天Payの決済」を選択します。クレジットカード情報を入力する必要がないため、便利なうえに安心です。
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楽天Payアプリを使えばさらに便利に
実店舗で楽天Payを使うには、「楽天Payアプリ」のインストールを行うのが最初のステップです。アプリにはさまざまな機能が搭載されており、小銭も楽天ポイントカードも持ち歩く必要がなくなります。楽天Edyもこのアプリから使う形に集約されました。
選べる支払い方法
楽天Payアプリは「複数の決済方法」に対応しており、支払い方法を場面によって使い分けられます。
・コード表示
・QR読み取り
・セルフ払い
・Suica
・楽天Edy(おサイフケータイ搭載のAndroid端末のみ)
・楽天カードタッチ決済(NFC搭載のAndroid端末)
「Suica」は、楽天ペイアプリからモバイルSuicaの会員登録・発行、入金(チャージ)、残高・利用履歴の確認ができる機能です。モバイルSuicaアプリで購入したSuica定期券やSuicaグリーン券の表示にも対応しています。
対応端末は、iPhoneはFeliCa機能が搭載されiOS 13.0以上のもの、Androidは「おサイフケータイ」機能が搭載された端末(おサイフケータイ アプリ ver9.0.0以上)です。
楽天ペイからSuicaにチャージできるのは、楽天ポイント(通常ポイント)と楽天カード(Visa・Mastercard®・JCB・American Express®)です。楽天カードからチャージすると、チャージ金額に応じて200円毎に楽天ポイント1ポイントが付与されます。ポイントの付与はチャージ日の翌日以降です。
なおSuicaは残高2万円を超える入金(チャージ)ができません。楽天ポイントからのチャージは1ヶ月に10万ポイントまで、iOS版は1回のチャージ上限が1万円です。
「楽天Edy」は、おサイフケータイ搭載のAndroid端末が対象です。アプリを起動せず、スマホをかざすだけで「シャリーン」と簡単に支払いが完了します。
楽天ペイ残高で小銭いらず
「クレジットカード払いだと使いすぎが心配…」という人は、「楽天ペイ残高でお支払い」がおすすめです。楽天カードや楽天銀行口座からチャージをすると、楽天ペイ残高として表示されます。
楽天ペイ残高へのチャージ元は、楽天カード・楽天銀行口座・その他の銀行口座・コンビニATM(セブン銀行・ローソン銀行)・楽天Edy・ラクマ売上金・暗号資産・楽天ギフトカードです。月間のチャージ上限は楽天カード・銀行口座・コンビニATM・楽天Edyがそれぞれ50万円、ラクマ売上金が100万円となっています。
小銭いらずで会計がスピーディーに済むうえ、楽天ペイ残高でのお支払いは還元率1.0%〜1.5%です。楽天カード払い・楽天ポイント払い・楽天銀行口座払いの還元率1.0%より高くなる余地があるため、上手に活用すればポイントが貯まりやすくなります。
また、楽天ラクマの売上金は手数料無料で楽天ペイ残高にチャージできます。ラクマの売上金は現金としても受け取れますが、振込申請には振込手数料210円がかかる仕組みです。日々の支払いに使うのであれば、手数料なしで充当できる楽天Payを活用しましょう。
楽天ポイントを貯めて使える
全国には「楽天ポイントカードの加盟店」があり、ポイントカードを提示すると店舗ごとに付与率に基づいたポイントが貯まります。
楽天Edyは「Edy-楽天ポイントカード」のような一体型カードでない限り、別途ポイントカードの提示が必要です。一方で、楽天Payアプリには「ポイントカード」の機能が搭載されているため、別途カードを持ち歩く必要がありません。
加盟店では、楽天Payアプリの「ポイントカード」のタブをタップします。店頭スタッフに楽天ポイントカード番号を読み取ってもらった後、楽天Payで支払いを行いましょう。前述の最大2.5%還元プログラムでも、対象の楽天ポイントカードの提示回数が還元率の条件になっています。
ポイントを支払いに充てる場面でも、楽天Payの方が使い道が広い仕様です。楽天Payは交換申請が必要なく、通常ポイントも期間限定ポイントもそのまま支払いに充当できます。
楽天Edyでは、貯まった通常ポイントを楽天Edyにチャージできますが、事前のチャージ申請が必要で、期間限定ポイントは交換の対象外です。
まとめ
楽天Edyと楽天Payは支払い方法や貯まったポイントの使い方が異なります。期間限定ポイントもそのまま使いたい人や支払い元を使い分けたい人は「楽天Pay」、使いすぎを防ぎたい人や加盟店の多さを重視する人は「楽天Edy」を検討しましょう。
スマホだけで楽天Edyを使う場合は、おサイフケータイ搭載のAndroid端末で楽天Payアプリを使う形になり、iPhoneでは楽天Edyカードが必要な点もあわせて押さえておきましょう。楽天Payでは、楽天ペイ残高でのお支払いが還元率1.0%〜1.5%で、ほかの支払い方法より高くなる余地があるのにも注目です。
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